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＜4RESCUE＞

東日本大震災とドクターヘリ

　別添の誌面はドイツの「４Rescue」という救急救助の専門誌である。欧州の記事が多いが、国際的な読者を対象としているため、英文で書かれている。

　４月の末に、ブラウン編集長から前年度のドクターヘリの実績を知らせてほしいという依頼があり、その回答のついでに東日本大震災のことに触れておいたところ、１頁の誌面を組んでくれた。そのうえ隣の頁には全面を使って、日本を助けようといった大々的なキャンペーン広告を掲載、寄付金を募集する構成になっている。

　なにしろドイツでは、ほかの国もそうかもしれないが、大震災の直後は日本中が津波に巻き込まれ、放射能まみれになっているかのような報道が大々的になされたらしい。そのため「大丈夫か、大丈夫か」というメールを沢山もらった。当のわれわれ本人たちが驚いた次第だが、今になってみると、日本政府や東京電力が本当のことを正直に発表していたのかどうか、マスコミも真相を知っていて報道しなかったのではないかといった疑問が生じ、ドイツなみに心配すべきではなかったかと思ったりする。

　なお、この記事は４月末に書いたもので、震災の犠牲者など、今とはやや数字の違っているところがある。６月４日付けの新聞では死亡15,342人、行方不明8,298人となっている。

（西川　渉、2011.6.5）

日本の復興をうたった表紙

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