<ボーイング>
787年内に初飛行へ ボーイング787は今年中に初飛行をするもよう。それも1機だけではなく、2号機も飛ばすという。
1号機の飛行は、今のところ12月18日を目標としており、2号機はその10日後になるらしい。
これで、当初の予定から2年半近く遅れたものの、今ようやくボーイング社内にも興奮が高まっている。とりわけクリスマスをはさんだ日程で、2009年夏の悪夢をぬぐい去るのだとか。果たして「忘年」になるかどうか、われわれも期待して待つことにしよう。
夏の悪夢とは、今年5月に主翼取りつけ部に構造上の強度不足が見つかり、6月に予定された初飛行が中止になったことをいう。その再設計と改修が終わって、強度試験も順調に進んできた。
11月末には1号機の翼内タンクに燃料を満たし、12月1日から試運転を開始した。コクピットにはテスト・パイロットが入って、装備品の機能チェックを始めた。
来週は走行試験が始まる予定。最初はゆっくりと、最後は高速で前輪が浮くところまで速度を上げる。そこから先は、あと少し操縦桿を引けば離陸である。
初飛行はエバレット工場でおこない、上空で5時間ほど飛んだのちボーイング・フィールドに着陸、以後はそこで試験飛行が続けられる。
(西川 渉、2009.12.5)
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