<ボーイング>

787明日にも飛ぶか

 

 ボーイング社は12月10日夕、787の初飛行について15日以降の早い時期と発表した。具体的には、15日午前10時(日本時間16日午前3時)が予定されているようだが、シアトル周辺の天候によって時間は変わる。

 787は、すでに高速走行試験で離陸寸前までの状態を確認し、準備万端ととのったといえるところまで漕ぎつけた。初飛行の日はボーイングの歴史にとって重要な日となるのは間違いない。

 ボーイングのトップたちは、これまでも何度か年内に飛ぶと語ってきた。その威信と信頼を取り戻すことができるかどうか、残された期間は半月である。

 しかし最終的には、初飛行のあとが問題で、今後1年間で旅客機として完成させ、実用化にもってゆかねばならない。そのためにボーイングは原型6機を投入して、複雑かつ困難な試験飛行にのぞむ予定。

 エアラインの方も、複合材を多用した最新技術、燃料効率、整備性、乗客の快適性など、787のすぐれた特性に大きな期待を抱いており、つい最近もユナイテッド航空が25機を発注して、総受注数は865機に達した。

 果たして787は、その期待に応えることができるだろうか。


高速走行試験中の787原型機

(西川 渉、2009.12.14)

 

表紙へ戻る