<2大メーカー>

A380と787

 エアバス社は2008年末も押し詰まった12月30日、エミレーツ航空4機目のA380を引渡した。これで同年中のA380引渡し数は12機となり、当初の目標を達成した。またA380の引渡し総数は13機になる。

 13機の内訳はシンガポール航空へ6機、エミレーツ航空へ4機、カンタス航空へ3機。この3社は、それぞれ19機、58機、20機のA380を発注している。またエミレーツ航空の58機という発注数は最も多い。

 これでエアバス社は、2008年のA380の生産が計画通りに達成できたことから、2009年には軌道に乗るとしている。09年の製造計画は21機で、引渡し先は上の3社に加えてエールフランス、中国南方航空、ルフトハンザ航空。それぞれ12機、5機、15機を発注している。

 また、これまでに引渡した13機による飛行は、総数2,200便で21,000時間に達し、89万人以上の乗客を輸送した。

 一方、ボーイング787は2009年夏に初飛行の予定。同機は2008年末までに910機の注文を受けているが、引渡しの遅れから、今後、注文の取り消しも出る可能性があり、これが2010年以降3年ほどボーイング社の業績に影響するという見方もある。

 特に2013年には、ライバルのエアバスA350XWBが出てくる。787は、それまでになんとかものになっていなければならない。

(西川 渉、2009.1.6)

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