<ティルトローター>
AW609開発促進へ ![]()
アグスタウェストランド社は民間向けティルトローター機、AW609について、その開発権を完全にベル社から引き継いだ。両社は2011年3月に合意して譲渡のための法的な手続きに入り、飛行中の原型2機や設計図などの関連資産すべてをアグスタ社が取得した。これにより、これから同機の開発を急ぎ、2015年末か2016年初めまでに民間機としての型式証明を取得、2016年から量産機の引渡しに入る目標で作業を進めることにしている。
このため2012年中に追加2機の原型機も飛ばす。開発作業はイタリアのアグスタウェストランド本社が主体となるが、アメリカにもベル社に近いダラス近郊に新しい基地を設け、開発作業にあたる。
AW609は、これまで原型2機が飛んでおり、飛行時間は600時間を超えた。このテスト飛行中に記録した最大値は、重量最大で高度7,600m、速度510q/h。また短距離の滑走離陸をする場合は、最大離陸重量を増すことも可能となるので、それについても航空当局の承認を取る予定。これが承認されるならば、搭載量が増え、活用範囲が広がることになる。
ティルトローターは高速長航続のヘリコプター、もしくは垂直飛行の可能な固定翼機といった性格をもつ。すなわち他の航空機では真似のできない新しい飛行の世界を実現させることになる。そのため「いつでも、どこへでも」というのがAW609のキャッチフレーズで、社用ビジネス機のほか、捜索救難や救急救助などの利用分野をめざす。
AW609の受注数は最近までに約70機だが、これから開発が本格化すれば機数も伸びるものと期待されている。
(西川 渉、2011.12.27)
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