<ボーイング対エアバス>

2009年生産と受注の実績 

 

 ボーイング社とエアバス社の2009年中の大型輸送機の製造数は、両社合わせて史上最多となった。

 両社の年間引渡し数は合計979機で、前年比14%増。内訳はエアバス社が498機、ボーイング社が481機と、エアバス社の方が多い。

 エアバス機の中でとりわけ目立つのがA320ファミリーの引渡し数で、400機を超えた。競争相手のボーイング737の372機に対して8%ほど多い。

 2010年もエアバス社は480〜500機の生産計画を立てている。しかしA380の製造は依然としてもたつきがあり、2009年当初は18機を引渡す計画だったが、結果的には10機に終わった。2010年には20機の引渡しを予定しているが、果たしてどうなるか。

 

 一方、受注数はエアバス機が全機種合わせて310機。年初目標の300機を上回り、ボーイングの263機を凌駕した。

 この受注数に対するキャンセル数は、エアバス機が39機、ボーイング機が121機で、受注純増機数はエアバス271機、ボーイング142機と大きな差がついた。ボーイング機の中では787の83機というキャンセルが目立っている。初飛行の遅れが原因だが、これで一時は900機を越えたと見られた787だが、2009年末の787受注数は総計851機まで減った。

 以上の結果を一表にすると下のようになる。

     

生産数

受注数

キャンセル

純受注増

受注残

エアバス

A320

402

228

-21

207

2403

A330

76

50

-5

45

394

A340

10

1

-8

-7

7

A350

0

27

-5

22

505

A380

10

4

0

4

179

合計

498

310

-39

271

3488

ボーイング

737

372

197

-19

178

2076

747-400

8

0

0

0

0

747-8

0

5

-3

2

108

767

13

7

-5

2

59

777

88

30

-11

19

281

787

0

24

-83

-59

851

合計

481

263

-121

142

3375

総 計

979

573

-160

413

6863

(西川 渉、2010.1.30)

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