<アグスタウェストランド社>

AW149と未来型リンクス

 伊アグスタウェストランド社は新しいヘリコプターの開発に着手するもよう。これはAW149と呼ばれるもので、イタリアにあるアグスタ社の軍用機部門の一部をイギリスの旧ウェストランド社に移して作業をおこなうという。

 先週の英「フライト・インターナショナル」誌(2006年6月27日号)によれば、アグスタウェストランド社は、かねてイギリス政府との間でAW149双発ヘリコプターの技術開発について話し合いをしてきた。その結果、開発が決まったもので、詳細は7月なかばのファーンボロ航空ショーで公表される予定。

 予備的な基礎データは、エンジンが1,600軸馬力級2基。最大離陸重量7トン程度、パイロット1〜2名、兵員搭載人数16名、主ローター直径14m、ローター回転時の全長16.91m、最大巡航速度296km/h以上、航続距離740km以上、機外吊下げ容量2,720kg。

 ほかに赤外線暗視装置、ナイト・ビジョン・ゴーグル(NVG)、電動ホイスト、ロケット弾、ミサイル、機銃などを装備する。


AW149の前身となるAW139

 もうひとつアグスタウェストランド社は、英国政府との間で「未来型リンクス」(Future Linx)ヘリコプターの開発契約を結んだ。英陸軍が40機、海軍が30機を購入する予定。未来型リンクスは現用スーパーリンクスにいっそうの改良を加えるもので、2009年末に初飛行、2011年に納入が始まる予定。実戦配備になるのは陸軍で2014年、海軍で2015年。

 エンジンはロールスロイスCTS800-4ターボシャフトが2基。


未来型リンクスの想像図

(西川 渉、2006.7.3)

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