<ベル・ヘリコプター>
モデル429の開発進む ベル・ヘリコプター社は民間向け製造機種を整理して、需要の多い機種に集中するため、旧来のモデル206ジェットレンジャー、210、427、430の製造を2010年までに終わる予定。今後は407、412、そして目下開発中の429にしぼってゆく。
もとより製造を終わった機種も、部品補給などの技術支援は続ける。
新しいベル429は最大9人乗りの双発タービン機で、主として救急機と社用ビジネス機の市場を目標として開発が進んでいる。総重量3,175kg(7,000ポンド)で、エンジンはPW207Dターボシャフト(710shp)が2基。主ローターは回転数の切り換えが可能で、騒音が少ない。
ビジネス用は引込み脚をもち、最大270km/hの高速巡航が可能。救急用はスキッド脚だが、胴体後部にストレッチャーの出し入れができる大きな観音開きのドアがつく。最大巡航260km/h。
開発計画が公表されたのは2005年2月の国際ヘリコプター大会であった。初飛行は2006年2月27日。最近までの受注数は200機を超え、今年末か来年初めには量産機の引渡しがはじまるもよう。
なお、ベル429には "GlobalRanger" という呼び名があるようだが、救急型は "LifeSaver" とか "FlyingAngel" といった愛称にしてはどうか。ここに提案しておきたい。
ベル429救急機の後部ドア。
単なる観音開きではなく、腕木がついていて大きく開く。(西川 渉、2008.1.31)
(表紙へ戻る)