<リージョナルジェット>

CRJ1000が初飛行

 

 カナダのボンバーディア社が開発中の次世代リージョナルジェットCRJ1000双発機(100席)は、9月3日初飛行した。

 この飛行は3時間25分にわたっておこなわれ、高度30,000フィート、速度260ノットに達した。

 操縦系統はフライ・バイ・ワイアになっていて、フラップやスラットの操作もおこなわれ、すべてが設計通り、正常であることを確認した。操縦感覚は現用CRJ900とほどんど変わらず、パイロットの転換も容易という。

 同機は今後、アメリカのウィチタ飛行試験センターに移り、およそ590時間の試験飛行をして型式証明を取得、さらに150時間の完熟飛行を経て、2009年末までに就航の予定。これらの試験飛行には来年春から2号機も加わる。

 ボンバーディア社では、CRJ1000は競合機に対して運航費が15%ほど安くなると主張している。最近までの受注数は確定39機、仮24機。

 なお、この原型機は本来、今年7月末の初飛行を予定していた。それが1ヵ月余り遅れたのは新しいフライ・バイ・ワイアのソフトウェアにエラーが見つかり、その修正に手間取ったためという。

 他方、CRJ1000を追って開発中の三菱MRJは、このほどボーイング社との間でコンサルタント契約を結んだ。技術面、販売面、乗員訓練、顧客支援などについて協力を受けるという。MRJは2013年の就航を予定している。

(西川 渉、2008.9.10)

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