<HAI>
ヘリコプター生産実績 明後22日からロサンゼルス近郊のアナハイムで国際ヘリコプター協会(HAI)の年次大会が始まる。3日間の期間中にどんな話題が出てくるか、大いに楽しみである。
もっとも、筆者自身は出かける予定はない。オーストラリアに行ったばかりで、そうそう外国旅行ばかりしているわけにはいかない。せいぜいインターネットで情報収集に努めたいと思う。
この大会を前にして、ヘリコプターメーカー各社の昨年の生産実績が出そろった。いずれも民間機の引渡し数で、下表のとおりである。
メーカー 2008年引渡し数 2007年引渡し数 前年比 ロビンソン
893 823 8.5%増 ユーロコプター
428 424 0.9%増 アグスタウェストランド
172 119 44.5%増 ベル
170 187 9.1%減 シコルスキー
68 75 9.3%減 上表のうちロビンソン機は小型ピストン機だが、あとのメーカーはタービン機を製造している。
それにしてもロビンソン社の製造機数の多いのは天晴れというべきで、前年比の伸びも立派である。加えてロビンソン社は、今回のHAI大会で新しいR66小型タービン機の型式証明取得を発表するとも伝えられる。
次いで機数の多いのはユーロコプター社で、わずかながら昨年実績を上回った。売上高を勘案した実質的なトップ・メーカーは、このユーロコプター社といえよう。
アグスタウェストランド社は前年比の伸びが大きい。ユーロコプターを追って躍進をつづけると形容していいだろう。
ベル社の生産数は前年を下回った。目下開発中のモデル429の型式証明取得が今回のHAI大会で発表されるかどうか期待されるところだ。
シコルスキー社も前年より少ない。しかし、こちらはS-76Dが初飛行したばかりで、その話題がにぎわうであろう。
昨年5月プラハ開催のAIRMEDで展示されたベル429試験機(西川 渉、2009.2.20)
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