<ビジネス機>

ホンダジェットの開発進む

 ホンダジェットの開発が進んでいる。去る5月4日には飛行試験用の3号機が飛んだが、ほかに1機が地上の強度試験機として使われている。さらに今後、飛行試験と地上試験のために1機づつ製造される予定。

 最近までの試験飛行で記録された数字は最大巡航速度777q/h、最高巡航高度13,100m、上昇率1,200m/分などで、ホンダジェットは軽ビジネスジェットとして最も速く、最も高く、最も静かで、最も燃料効率の良い航空機を実現しつつある。

 機内はパイロット1人のほかに乗客5人乗り。キャビン内部の管理のためには新しい「キャビン・マネジメント・システム」(CMS)が開発された。これにより、乗客はiPadやスマートフォンを使って照明、音楽、温度、窓のシェードなどを調節し、最も快適な状態を保持することができる。

 実用化は2013年後半の予定。これは当初の予定よりも1年ほど遅いが、GEとホンダの共同開発になるHF120ターボファン・エンジン(推力880kg)の氷結試験中に不具合が見つかり、再設計の必要が生じたため。

 1機あたりに価格は450万ドル。

(西川 渉、2012.5.20)

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