<ファーンボロ2008>

受注競争つづく

 

 ファーンボロ航空ショーでは依然、受注競争がつづいている。エアバス社は韓国のアシアナ航空から開発中のA350XWBを30機受注した。アシアナ航空はかねて現用767とA330に代わる次の機材をA350にするか787にするか検討してきた。これに対してエアバスとボーイングの両社が激しい競争をしてきたことはいうまでもない。これでA350XWBの受注数は顧客20社以上から350機を超えることとなった。

 かくて、エアバス社によれば、このファーンボロ航空ショーで同社は400億ドル(約4.3兆円)相当の注文を獲得したという。受注機数は256機で、うち247機が確定注文。

 内訳はA320が128機、A330が11機、A350が98機、A380が10機。なおA380は、これまでシンガポール航空に4機が引渡されているが、7月中に量産5号機をエミレーツ航空に引渡す。また本年末までには総計12機の引渡しを終える計画。そして来年後半には月産4機の計画を立てている。


A380

 一方ボーイング社はマレーシア航空から35機の737-800を受注した。さらにアビエーション・キャピタル・グループから737-700を15機受注し、ナイジェリアのアリクエアから737NGを7機受注した。アリクエアは747-8Iについても、近く何機か発注の予定という。

 またエアチャイナからは777-300ERを15機と737-800を30機受注した。この注文はかねてボーイング社が発注者の名前を伏せた状態で発表していたもの。

 さらにロシアのスーパージェット100は追加20機の注文を獲得した。発注したのはヨーロッパのエアラインというが、社名は公表されていない。ほかにも5機の注文があってSSJの受注数は総計122機になった。これで同機は当初の目標通り、ファーンボロ航空ショーの期間内に受注数100機を超えたことになる。

 (西川 渉、2008.7.19)

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