謹 賀 新 年

 

輝かしき新年を迎え、謹んでお慶び申し上げます。

旧年中は『航空の現代』をご愛顧いただき有難うございました。

今年も内容の充実を心がけ、頻繁な更新に努めますので、

ますますご贔屓のほどお願い申し上げます。

併せて佳き年のご多幸をお祈りいたします。

2003年元旦

網元(ウェブマスター)敬白


(初日の出)

 お陰様で『航空の現代』は「日本と世界の航空界を展望する報告と論考、ならびに多少の電脳批評と社会時評」という"羊頭"を掲げ、原則として毎日更新を続けたところ、多数の方々のアクセスを受けることができました。

 そのため病膏肓に入って自分のところだけでは飽きたらず、頼まれもせぬに「日本ヘリコプタ技術協会」、「日本航空医療学会」、「NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク」などのホームページも手がけるようになりました。亡き父にもウェブネット上でよみがえって貰い、遺筆の集大成を試みております。

 これらのサイトは全て検索キーワード「航空の現代」からつながる仕掛けになっております。

 2003年元旦 

 以上は親戚や友人、知人などに送った年賀状の文面ですが、草稿には過去1年間のヒット数が17万余。最近は1日平均500人、多いときは700人の方々のアクセスを受けていると書きました。ところが家人がそれを見て「なんだか自慢しているようで、そんな葉書を送ったらホームページだって誰も見てくれなくなるわ」というのでボツにしました。

 私としては自慢ではなくて、年賀状をダイレクトメールの代わりに利用し、ヒット数をさらに増やそうという下心があったわけです。広告宣伝ならば、その商品がどんな特徴か、どのくらい売れているか、お客さんに知ってもらわなければならない。それでヒット数を持ち出したんですが、宣伝もすべきではないというのが山の神さまのご託宣でした。

 野口悠紀雄が最近の著書の中で「謙虚でありたい」という自戒を書いています。人が頭を下げてくれるからといって「偉くなった」と勘違いしてはならない。単に「老けた」だけなのだ、と。

 今年は田中耕一さんのように謙虚にゆきたいと思います。

 ところで、未年にちなんで「ヒツジ」をキーワードにウェブサイトを探ってみました。すると欧州、豪州、米国などでは、日本で考えられないくらい羊が身近で親密な動物になっているようで、サイトの数が多く、内容も豊富なこと、驚くほどでした。もっともニュージランドでは人間よりも羊の方が多いといいますから、ヘリコプター協会がなくてもヒツジ協会があるのは当然のことです。

 ヒツジの呼称にしても、英語の場合、一般的な sheep(羊)という言葉のほかに、ram(牡羊)、ewe(牝羊)、lamb(小羊)の区別があり、wool(羊毛)や mutton(羊の肉)なども独自の言葉がある。そこへゆくと日本語は、いうまでもなく羊という一語だけで、これに牡、牝、小、毛、肉などの限定語をつけてすませています。羊の重要度が異なるわけです。

 その重要なヒツジたちが人間の執事を使って、ゆうゆうと暮らしているところを、写真やマンガで見てみると以下のようになります。

 


ヒツジの皮をかぶったオオカミではなく、オオカミの仮装をしたヒツジ。
次はいつヒツジの群れを襲うつもりか探りに来た。
これを今のアメリカとイラクの関係にたとえることもできるが、
どちらがアメリカでどちらがイラクであるかは、見る人によって変わる。

    

 

 

 寒い不況はいつまで続くのか。むやみに熱くなる必要はないが、羊毛のようにふわりと暖かい経済状況を望みます。

(西川渉、2003.1.1)


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