<ファーンボロ2004>

ベル・テールファン

 ファーンボロ航空ショーから早速おもしろいニュースが伝えられた。ベル・ヘリコプター社がかねて計画中のMAPL(Modular Affordable Product Line)軽ヘリコプターのためのテールファンをつけた試験機の写真である。モデル407に取りつけたもので、これまでの直径1.65mの尾部ローターの代わりに直径1.0mのファンがついている。

 同機はショーの直前、7月15日にテキサスのベル社研究センターで初飛行した。初飛行の内容はホバリング、ペダル旋回、低速飛行など。テスト・パイロットの話では、操縦は容易で、ホバリング時の労力負担も少ない。

 このテールファンは、ベル社によれば、従来の尾部ローターにくらべて静かで、反トルク性能が良く、信頼性が高くて、整備費は安いという。地上で飛行の様子を見ていた人は、騒音が小さくブーンという音が聞こえただけと語った。

 なお、MAPLのためには、目下新しい主ローターの開発も進められており、今年末までに試験飛行を始める。MAPL自体は2008年から実用化の予定。その新しい技術はモデル427IFRにも採り入れられる。


(写真は、いずれもベル・ヘリコプター社提供)

【参考頁】

 ベル・ヘリコプター社の新戦略 

(西川 渉、2004.7.21)

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