<2012年>
明けましておめでとうございます 明けましておめでとうございます。
本頁は原則として個人的なことは書かぬことにしていますが、何年か前に古稀を超えて以来、年賀状をやめてしまいましたので、新年のご挨拶代わりにちょっと昨年のことを書きます。
もはや1年近く前の2月のことになりますが、夫婦でハワイに出かけました。ハワイ諸島の中で一番南のハワイ島は、最も大きく、かつ高い山がいくつもあります。その中の最高峰マウナケア(4205m)に登りました。といっても自分の足で登ったわけではなく、10人ほどの観光客を4輪駆動車に乗せて頂上まで案内してくれるもので、道中は楽ですが、さすがに富士山より高いわけですから空気が薄くて酸素が少なく、見物のために車から降りたり乗ったりするたびに息が切れ、ハアハアと云うような感じでした。
おまけに体がふるえるほど寒い気温でしたが、車の中にちゃんと大きなダウンジャケットが用意してあって、それを着せてくれました。つまり常夏のハワイへゆくつもりですから、冬支度などは何もしていないわけです。したがってレンタカーなどで個人的に山頂まで行くためには、充分な下調べと準備が必要だろうと思います。
そのマウナケア山頂には世界各国の天文台があって、日本のそれはスバル望遠鏡による観測所になっております。残念ながら内部を見ることはできませんでしたが、多くの学問的業績を上げているとのことでした。これらの天文観測のために、ハワイ島は道路の街灯がなく、夜は道の両側に車のヘッドライトを反射するガラス球が埋めこんであり、それを頼りに走ります。また麓の町はネオンサインが禁じられ、島を上げて学術研究に協力する態勢を取っております。これには大変驚き、かつ感心しました。ハワイといえば、私は、芸能人たちの低俗な遊び場と心得ておりましたが、実際に行ってみて必ずしもそうではないことを知り、認識を新たにした次第です。
山頂への途中で見た真っ黒い溶岩と、その上につもった雪
ハワイにだって雪が降るらしい
マウナケア山頂に並ぶ天文台
左端がすばる望遠鏡を擁する日本の天文観測所
マウナケア山頂から見た夕陽――雲海の向こうに沈んでゆく
ハワイ島コナ空港の搭乗ゲート――実に風情がありました
ハワイ島からオアフ島へ戻ってホノルル市街を望む
日本の真珠湾攻撃で沈んだ戦艦アリゾナの墓標
海底の残骸からは70年後の今も燃料が少しずつ漏れ出し、
水面に浮き上がってくるとか。
たしかに、そのあたりに油が浮いているが、
「本物かな?」という疑念も浮き上がってくる。
アリゾナ墓場の向こう側に見える戦艦ミズーリ
ミズーリは昭和20年9月2日、終戦直後の東京湾に停泊し、
この写真に見える甲板のひとつ下の甲板が
重光葵代表とマッカーサー元帥による降伏文書調印の舞台となった。
このハワイゆきは、実はわれわれの金婚旅行でした
(ミズーリの前で)佳き年のご多幸をお祈りいたします。
(西川 渉、2012年元旦)