<パリ航空ショー>

ダッソー・ファルコン・ビジネスジェット

 フランスのダッソー・アビエーション社はパリ航空ショーの会場で、サウジアラビアのナショナル・エア・サービス社(NAS)からファルコン2000LX双発ジェットビジネス機について20機の注文を受けた。うち16機は仮注文だが、契約金額は総額5億ドル(約600億円以上)に上る。

 NASはフラクショナル・オーナーシップ事業で最大手のネットジェット社中東事業部門。引渡しは来年から6年間にわたっておこなわれる。

 ファルコン2000LXは現用2000EXの発達型で、1ヵ月ほど前に開発が決まったばかり。主翼が2m近く伸びて空力的に改良され、抗力が5%ほど減少する。これにより航続距離が370kmほど伸びて7,400kmをマッハ0.8で飛行する。燃料満タンで乗客6人、乗員2人。巡航高度12,000mまで18分で到達する。

 エンジンはPW308C(推力3,175kg)が2基。顧客の希望があれば主翼先端にウィングレットをつけることもできる。

 ダッソー・ファルコン・ビジネスジェットは1963年に最初のファルコン20がロールアウトして以来、最近までに2,000機以上を受注、1,650機が製造された。

 現在は3発型のファルコン900DX、900EX、7X、ならびに双発型の2000DX、2000EXの生産が進んでいる。

 中東地域ではビジネスジェットの需要が伸びつづけており、NASは5月にもガルフストリームG450を3機発注し、17機を仮発注したばかり。

(西川 渉、2007.7.12)

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