<パリ航空ショー>

ラファール乱舞

 ダッソー・ラファールはフランス空軍および海軍のために開発された双発の超音速ジェット戦闘機である。M88-2エンジン(推力4,970kg、アフタバーナ使用時7,450kg)2基を装備して、火器や燃料など9トンの搭載能力を持ち、最大速度マッハ2で飛ぶ。実戦配備についたのは、海軍機が2001年で、空母シャルル・ドゴールに搭載された。空軍機は5年ほど遅れて2006年6月最初の飛行中隊が発足した。

 それでも、すでにアフガニスタンの実戦に参加しており、今年3月から空軍機と海軍機の双方が派遣された。空軍機はタジキスタンを拠点として、増加タンク2個とGPS誘導装置を持つAASM精密爆弾4発を搭載して出撃、戻ってくるまで6.5時間の任務をこなしている。3ヵ月間の出撃は120回、飛行時間500時間。

 海軍機は空母シャルル・ドゴールから30回ほど出撃したが、5月に本国へ戻った。

 ラファールは近距離から長距離まで、陸上および海上の攻撃、防空、制空、偵察などのさまざまな任務に当たることができる。

 1飛行時間あたりの整備工数は長年の実績を持つミラージュ2000D戦闘機と同程度で、アフガニスタンでの可動率は90%以上であった。


写真はパリ航空ショーで見たラファール空軍機の演技

(西川 渉、2007.7.25)

表紙へ戻る