航空の現代電脳篇 → ホームページ作法(23)

サイトの中の検索

――実際にやってみると――

  

 先日の本頁に当サイト内の検索をするには、先ず検索エンジン「InfoNavigator」で全てのファイルを呼び出しておき、それに第2のキーワードを重ねて絞りこんでいく方法を書いた。

 しかし、実際にやってみると、現在『航空の現代』が400篇ほどのファイル数であるのに対し300篇くらいしか出てこない。検索ロボットも案外いい加減なところがあって、完全ではないのかと思っていた。あるいは誰もアクセスしないような古いファイルは拾ってくれないのかとも。

 けれどもよく考えてみると、やはり人間の方がいい加減で、私が「航空の現代」という言葉を全てのファイルに入れていないことに気がついた。「ボーイング・チヌーク」とか「MH2000」といった機種名だけの表題や「パリ報告」とか「ファーンボロ・レポート」などというだけで、表題にも本文の中にも「航空の現代」という文字を入れてないファイルが全体の4分の1ほど存在するのである。

 このサイトは4年ほど前に開設したものだが、当初から何か確固とした方針や規則のもとにつくってきたわけではない。その時どきの思いつきや気まぐれでやっているから、表題のつけ方もまちまちで、「航空の現代」といったり「Aviation Now」といったり、そうしたサイト・ネームをつけずに、ただヘリコプターの機種名だけですませたりしている。

 その結果、一つの共通点によって検索することができなくなってしまったのである。ロボットが悪いわけではなかった。とすれば、同じサイトの中でも、玉石混淆すべてを集めることができない。まずは各ファイルの表題を統一基準のもとにつけ直さねばならないことになったのである。

 100篇ものファイルをやり直すのはちょっと大変で、なかなか暇もない。時間をかけて、少しずつ修正していきたいと思っているが、全てが終了するまでは、しばらく不完全な検索結果になるであろう。ここにご寛恕をお願いしておきたいと思う。

 というわけで不完全ではあるけれど、この検索法を試してみると、今のところキーワード「航空の現代」で拾い出されるファイル数は301篇。この中には、何篇かよそのリンク・ファイルも含まれるので、純粋の『航空の現代』は300篇弱であろう。それに第2のキーワードを重ねて絞りこんで見ると次のような結果が出た。

 将来(60篇)、競争(53篇)、FAA(38篇)、ティルトローター(42篇)、官僚(38篇)、コミューター(31篇)、小言(29篇)、計器飛行(28篇)、旅客輸送(23篇)、運賃(23篇)、GPS(22篇)、EC135(17篇)、戦闘機(16篇)、リージョナル・ジェット(13篇)、S-92(12篇) と、いった具合。

 思いついた言葉をちょっと入れてみただけだから、この結果から何かを言えるわけではないが、私の関心の方向がいくらか察せられるかもしれない。あるいは、最近の航空界の話題の動向といえば大げさになるだろうか。

 この中から「競争」(53篇)に第3のキーワード「規制緩和」を重ねると18篇に絞られる。同じように「将来」(60篇)に第3の言葉「予測」を入れると14篇になり、さらに「需要」を重ねると11篇に絞られる。

 また、私のもっと関心の高い分野の言葉をキーワードにすると、次のような結果になる。

 救急(103篇)、防災(66篇)、病院(53篇)、患者(49篇)、医師(43篇)、パラメディック(17篇)……というわけで、航空本来の話題よりも救急や防災に関する文章の多いことが分かる。最近は、私も航空人とつき合うよりお医者さんとつき合う方が多くなってきた。

 またSAMU(12篇)、ロンドンHEMS(11篇)、ADAC(7篇)、REGA(7篇)など欧州諸国の救急制度について書いたものも少なくない。すべてはヘリコプター救急の日常的な実施を願ってのことである。

 そして「ヘリポート」という言葉を含むファイルは54篇ほどあるようだが、そのうち「病院」の文字を含むものは36篇になる。

 どうも自分の下手な作文についてこんなことを言うのは恐縮だが、何か面白い利用ができないものだろうか。少なくとも自分で自分の精神分析をする材料にはなるかもしれぬが。

(西川渉、2000.7.11)

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