<政府専用機>

ユーロコプターEC225LP

 ある友人から新しい政府専用ヘリコプターEC225LPの写真が送られてきた。下の写真がそれで、7月25日午後、仙台空港で試験飛行中の2号機だそうである。

 写真の横には次のような観察の結果がしるされていた。こまかい内容なので、私自身の参考として記録しておきたい。

「写真を良く見ると、エンジン排気口から黒いカバーがあり、赤外線ミサイルの防御装備ではないかと推測されます。操縦席横の窓は、防弾板と思われるもので覆われています。

 これらの装備品は1号機では見られず、ユーロコプター社のEC225装備品リストにも見つかりません。外国の軍用EC725にも、こんな形の排気口カバーは見たことがなく、まさか日本国内で開発したのではないでしょうね。

 この試験飛行は、外国人パイロットが操縦していました。そのせいか、通常とは違うパターンで飛んでおりました」

 それから数日後、再び新たな調査結果が送られてきた。

「エンジン部分の装備はやはり赤外線(IR)サプレッサーだそうです。予算の関係で1号機には間に合わず、2号機以降から装備したもよう。

 写真に見られる操縦席の防弾板は、同じものを軍用機につけている国もあります。IRサプレッサーについては、秘密になっているらしい。いずれ1号機も、追加装備されるようです。

 なお、このヘリコプターの価格は、2〜3号機が本体1機あたり3,262,502,250円、改修費が2機合わせて237,720,000円と公表されています」

 つまり1機35億円ということである。このヘリコプターが戦場に出るかどうかは知らぬが、平和なはずの日本国内でも、いつなんどきテロのミサイルが飛んでこないとも限らない。VIP専用機だから、厳重な警戒と装備が必要なのだろう。

(西川 渉、2007.8.8)

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