<緊急提案>

イラク人質事件に関して

 イラクで3人の日本人が拘束された事件について、残された期限まであと1日。ここに以下の3点を緊急に提案いたしたい。

1 自衛隊は残って米軍が撤退する

 日本政府はイラクから自衛隊を撤退させる考えはないという。そのことは私も賛成だが、代わりにアメリカ軍を撤退させるよう、小泉首相からブッシュ大統領へ申し入れてはどうか。

 アメリカ軍が駐留しているために騒動が起こっているのである。それがいなくなれば、自衛隊も平和裡に復興支援活動に専念できるだろう。イラン国民や反米派も、自衛隊の行動がアメリカの軍事的かつ経済的な利権狙いの一環ではなく、純粋の支援活動と見ることができるようになるだろう。

 

2 政府要人が身代わりになる

 3人を救い出すために、政府要人が身代わりになるべきだ。外務副大臣が現地に出かけたようだが、ひょっとして自分が身代わりになるつもりではないか、そんな提案をするために行ったのではないかと期待している。

 その昔(1973年)、日航機がアラブ・ゲリラにハイジャックされた。ときの運輸政務次官、佐藤文生先生は最初から身代わりになることを考えてドバイ、ベンガジに飛び、犯人との交渉に当たった。

 このくらいの迫力、精神力をもってことに当たらなければ解決はむずかしかろう。この際は、副大臣ではなく外務大臣が身代わりになるという提案をすべきである。ふだんは言葉の羅列だけで実質的な仕事はろくにしてないのだから、いざというときにそのくらいの犠牲になるのは当然である。

 

3 家族はアメリカ大使館へ駆け込む

 人質3人の家族には、官房長官も首相も会ってくれぬらしい。もはや日本政府は頼りにならないと感じておられるようだが、それならば矢張りアメリカ大使館へ駆け込んで助けを求める方が手っ取り早いであろう。日本政府は今や無能レベルに達したのである。せめて上の2案を実行に移す勇気がなければ、あとは打つ手がない。外国政府に頼るほかはあるまい。

(西川 渉、2004.4.11) 

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