<エアライン合併>

ユナイテッドとコンチネンタル

 ユナイテッド航空とコンチネンタル航空は今年中に合併の予定だが、このほど合併後の機体塗装が発表された。

 上の図版のように胴体にUNITEDの文字を書き、尾翼にはコンチネンタルの地球のイメージを描くというもの。

 両社ともに世界的に名の知られた企業だから、どちらかを消したり、両方とも消したりして全く新しいロゴにすることはできなかったのだろう。逆に、強力な2社が一緒になって、いっそう強力な企業が誕生したというイメージにしたのだという。

 この合併はほぼ対等で、新会社の株式は旧ユナイテッド株が55%になる。ただし運営はユナイテッド航空の名前でおこなわれ、本社もユナイテッドの本社があるシカゴに置かれる。コンチネンタル航空の本社は現在ヒューストンに存在する。

 合併後の事業規模は2009年の売上高からすれば、289億ドル(3兆円弱)で、デルタ航空をわずかに上回り、世界最大級になるもよう。

 今年2月、ヒューストンで開催された国際ヘリコプター協会(HAI)の年次大会に出かけたとき、コンチネンタル航空を利用したので、上のニュースを読んでいささかの感慨を覚えた。

 合併後の社名については、私はユニコーンにしてはどうかと思ったが、英語のセンスからすればContinentalのconとユニコーンのcorn(角)は異なるので、誰もそんなことは考えなかったはず。しかし勇猛果敢で足が速く、ときには翼の生えた一角獣の絵もあるようだから、まんざら航空会社のイメージに合わないわけではないだろう。

(西川 渉、2010.8.19)

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