<米大統領機>

US101に決定

  

 29日朝早くベル社から、米海軍が1月28日、次期大統領専用ヘリコプターVXXにUS-101を「マリーン・ワン」として採用決定したという速報が届いた。シコルスキーS-92との激しい競争の結果である。

 US-101は、欧州アグスタウェストランド社の開発したEH-101を基本とする大型ヘリコプターで、米国ではロッキード・マーチン社がプライム契約を取り、これにベル・ヘリコプター社が協力して最終組立を行う。さらに欧州側はもとより、米国内でもGE、ITT、ノースロップ・グラマン、カマン・エアロスペースなど200社以上のメーカーが「チームUS101」を組んで製造に当たる。

 メーカー側の説明では、同機は3発の安全性をそなえ、機内が広いので空飛ぶ大統領執務室(オーヴァル・オフィス)として所要の装備が可能。エンジンはGE CT7-8E(2,500shp)が3基。

 契約金額は総計17億ドル(約1,800億円)。 調達機数は23機だから、1機あたりの価格は80億円弱というところであろうか。1号機は2009年に引渡され、2014年末までに完納の予定。

 今回の決定で、US-101ことEH-101は、もう一段の飛躍を遂げることとなろう。

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 米大統領ヘリコプター


この人は新しい大統領機には乗れない。
単に在任中に機材の引渡しが始まらないというだけでなく、
この種の決定は自分のためではなく、
必ず次の大統領から利用するという原則があるからだ。

(西川 渉、2005.1.31)

 

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