<野次馬之介>
スタント飛行 ロンドンのタワーブリッジの下をヘリコプターがくぐり抜ける動画を見た。なんでもオリンピックを記念するためとかで、どういう関係があるのかよくわからない。鉄棒の大車輪でもイメージしたのだろうか。しかし、そうだとすればここで宙返りでもしなければならないのだが。
飛んでいるのはアグスタウェストランドAW139中型ヘリコプターで、その後方に撮影用の小型ヘリコプターがついている。
調べてみると、タワーブリッジの下を飛ぶ飛行機は昔からあったらしく、英空軍のジェット戦闘機でくぐり抜けた勇ましいパイロットもいたらしい。
これは戦闘機ではなく、飛行艇。橋の下を抜けて、そのまま着水したという。パリではエッフェル塔の下をくぐった剛の者もいたらしい。
昨秋セントルイスへ行ったときは、あの巨大なアーチの下をくぐり抜けた飛行機があったはずだが、明確な記録はない。というのも、こうした構築物の付近を飛ぶ航空機は法律によって上空600m以下に下がってはならないという、低空飛行禁止の条項があるためで、これに違反すると起訴されたり、罰金を取られたり、操縦免許を取り上げられたりする。そのため実際には何人かいたはずのスタント・パイロットも、名乗りを上げる人がいないらしい。
セントルイスのアーチロンドンでも同じような法律があると思うが、低空飛行の許可を取ればとがめられることはないはず。ロンドン・オリンピックとのかかわりで、特別に許可を受けたにちがいない。日本でも瀬戸大橋の下など、くぐれるような気がするが、申請しても「バカもん」といわれるだけであろう。
(野次馬之介、2012.7.14)
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