<ボーイング>
787ストレッチ型の開発決断 ボーイング社はいよいよ787ストレッチ型の開発を決断したもよう。3月27日付けのニューヨーク・タイムズ紙によれば、同機は787-10と名づけられ、旅客300人乗りで、これまで計画されていた機体よりも50人ほど多い。就航は2012年の目標。
ボーイング社によれば、787-10には10社以上のエアラインが興味を示している。そのうちアラブ首長国連邦のエミレーツ航空は50機を発注する考えで、契約交渉がつづいている。また豪州カンタス航空も強い関心を持っている。
それというのも、経済性の高い787が客席数を増やせば、1席あたりのコストがさらに下がり、A380超大型機よりも安くなると見られるため。もっともボーイング社としては当初、787の大型化は777と競合することになるため、その開発には余り乗り気ではなかった。しかし、エアラインからの要望が強いことから、決心を固めたものと思われる。これで787中型長距離機の派生型は787-8、787-9、787-3、787-10の4種類となった。
787はこれまでエアライン28社から確定298の注文を受け、ほかに88機の発注意向が表明されている。
(西川 渉、2006.3.29)
カンタス航空の787想像図【関連頁】
ストレッチ型787の開発へ(2006.1.11)