<エアバス>

A350に初の注文

 

 スペインのエアヨーロッパは12月21日、エアバス社が計画中のA350-800について確定10機、仮2機の発注覚書に調印した。機体は2010〜2012年の間に引渡される。

 A350は10日ほど前に受注のための営業活動を始めたばかり。エアヨーロッパ向けのA350-800は3クラス、245席で15,900kmの航続性能を持つ。エンジンはジェネラル・エレクトリックGEnx(推力32,600kg)が2基。最大離陸重量241,500kgとなっている。

 エアヨーロッパは1986年に発足、エールフランスとコードシェア提携をしながら、現在は737-300/-400/-600/-800を27機と767-300を4機のボーイング機ばかりを運航しているが、このほどエアバス社からA340-200を1機とA330-200を2機リースする契約を結んだ。加えてA350を発注したことから、同航空が使用機材の転換をはかり始めたことは明かといえよう。 

 メーカー側の計画では、A350は2009年に初飛行、ボーイング7E7に対抗する戦略的、戦術的手段として2010年初めから就航する。7E7は2006年に初飛行し、2008年に就航する計画だが、A350の経済性は、経済効率を標榜する7E7よりも高いというのがエアバス社の言い分。

 なおA350の機体価格は、-800が1.5億ドル(約160億円)、-900が1.7億ドル(約185億円)と表示されている。

【関連頁】

 A350の開発決定

(西川 渉、2004.12.23)

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