<エアバス>

A350定期路線に就航

 

 

 新しいエアバスA350旅客機が、この1月15日から定期運航を開始した。昨年末カタール航空に引渡された量産1号機のA350ー900(283席)で、就航路線はドーハ〜フランクフルト線。

 3月からは1日2便になり、さらにシンガポールなど東南アジア各地への運航も始まるもよう。カタール航空は、すでに80機のA350を発注している。内訳はA350-900が38機とA350-1000が42機。

 エアバス社はカタール航空に続いて、近くベトナム航空やフィンエアにもA350を引渡す計画。

 A350に先行するボーイング787は3年余り早く、2011年10月に就航した。しかしリチウム・イオン電池のトラブルが発生、過熱や発火がおさまらず、2013年には3ヵ月半にわたって飛行停止となった。これを見たエアバス社は急遽、A350に採用しようとしていたリチウム電池を取りやめ、通常の電池を採用することにした。

 787は現在、総数1,071機の注文を受け、228機を引渡している。一方、A350の受注数は778機。なお、大型のA350ー1000(最大369席)は2017年に就航の予定。

 このA350の開発計画は2006年夏のファーンボロ航空ショーで発表された。筆者もロンドン郊外のショー会場へ出かけて行って、メディア・バッジを受取り、記者会見を聞くことができた。そのときのもようは本頁の「<ファーンボロ2006>エアバスA350XWB」に掲載してある。

 その開発計画の発表から9年、A350は昨年9月、型式証明の取得を祝って、5機の試験機による編隊飛行をおこなった。そのもようは動画で公開されており、ダイアモンド編隊、エチェロン(斜線)編隊、アロー(矢形)編隊、低空パスなどを見ることができる。その中から一部のカットを以下に示す。

(西川 渉、2015.1.18) 

 

5機のA350による編隊飛行

    

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