<エアバス旅客機>

2011年の実績

 欧州エアバス社は1月17日、民間旅客機の2011年実績を発表した。それによると受注数も生産数も同社の過去最高記録となり、宿敵ボーイング社の実績をも上回った。

 受注数は総数1,608機で、189機のキャンセルを差し引いた純受注数は1,419機。内訳は下表のとおりである。

受注と引渡しの実績

機  種

総受注数

純受注数

引渡し数

受注残

A320

不 詳

122

421

不 詳

A320neo

1,226

――

A330/A350

52

87

A380

19

26

合   計

1,608

1,419

534

4,437

 引渡し数は上表のとおり534機。これは前年より24機多く、2012年は570機が目標という。

 

 2011年で特筆すべきは、エアバス社によればA320neoの大量1,226機という受注。ほかにアメリカン航空からも130機の注文を受けているが、同航空が会社更正中のため正式の受注数には入れていないという。

 もうひとつエアバス社にとって重要なプログラムはA380超巨人機の生産だが、生産態勢が軌道に乗り、月産数は2010年の18機、11年の26機、12年の目標30機以上と、徐々に増えてきた。それにつれて製造コストも下がりつつある。最近までの引渡しずみは67機。近く新たにタイ航空とマレーシア航空が同機の定期運航を開始する。 

 (西川 渉、2012.1.19)

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