エムブラエル195初飛行 エムブラエル195双発ジェット旅客機が12月7日、初飛行した。飛行は1時間56分にわたって続き、基本的な機能試験がおこなわれた。
同機はブラジルのエムブラエル社が開発中の旅客機(108席)で、いわゆるリージョナル・ジェットとしては最も大きい。エンジンはGE CF34-10E が2基。最大ペイロードは13,530kgである。
195は2006年なかばまでに型式証明を取得する計画。受注数はスイス国際航空からの確定15機と仮10機。またGEキャピタル航空も10機を仮発注している。
エムブラエル195初飛行(2004年12月7日)エムブラエル社では、去る3月12日モデル190(100席)が初飛行して、試験飛行を続けており、一方では年内にも175の型式証明が取得できる見こみ。
190はニューヨークのケネディ空港を拠点とする格安航空、米ジェットブルーから100機の注文を受け、さらに100機の仮注文を受けている。機内は旅客100席とし、2005年秋から引渡しが始まる予定。ジェットブルーは現在およそ100機のA321を使っているが、これに190を加えるという機材戦略である。
同様にUSエアウェイズは85機のエムブラエル170/175を発注しており、現用737と併用してゆく計画。
このように、機材面ではコミューター機やリージョナル・ジェットが大型化して、ボーイングやエアバスが生産中の旅客機との区別がなくなりつつある。また運航面でも地域航空、コミューター航空、あるいはリージョナル航空といわれる分野と大手航空が運航してきた幹線航空との区別がなくなり、さらに最近は格安航空の伸びが大きく、幹線にも地域路線にも進出してきた。こうしたことから最近は航空界全体が流動化し、大きな変動の時期を迎えつつある。
エムブラエル190の初飛行(2004年3月12日)
リージョナル・ジェットの受注および生産の状況 [注]2004年10月現在
確定受注 引渡しずみ 受注残 エムブラエル
135/140/145
922 774 148 170/175
155 36 119 190/195
170 0 170 ボンバーディア
CRJ100/120
1,081 961 120 CRJ700
260 169 91 CRJ900
45 24 21 【関連頁】
(西川 渉、2004.12.17)