<小言航兵衛>

踏みつけニッポン

 

 下はイラクの徹底抗戦図。いささか滑稽なこの図は砂漠の中のゲリラ戦を示すものだろうか。アメリカ兵の死亡もあとを断たない。

 そこへ日本が派兵するというものだから、今度はビンラディンにまで名指しで報復を予告される始末。アジア太平洋会議(APEC)では、拉致問題が無視されたうえに北朝鮮からはミサイル2発の発射で脅されたり、まことに情けない状況となってきた。

 だからといって、朝日新聞のようにアメリカ追随を非難したり、自衛隊の派遣を取りやめろというつもりはない。そうではなくて、APECでも北朝鮮でも日本の意思が通るような外交力と、報復予告やミサイルくらいには驚かぬ軍事力が必要なのである。

 現実は、その両方がないうえに、かつての経済力も衰えた。にもかかわらず、諸外国にたかられっぱなしではないか。

 政治家も役人も、いつまで日本国民を踏んだり蹴ったりの哀れな状態に置いておくのか。

(小言航兵衛、2003.10.22)

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