<奇蹟の写真>

手乗りハチドリ

 ハチドリがこんなふうに人に近づくものだろうか。用心深く、敏捷に飛び回るので、目撃するだけでも運がいいといわれる鳥である。

 ところが、山野豊氏から下のような驚くべき写真が転送されてきた。アメリカから送ってきたものという。

 ハチドリは赤い花が好きである。蜜を求めて飛びまわるのも赤い花の周辺が多い。そのことは私も知っていたが、それを毎日の観察によって知った写真の女性は、赤い皿に砂糖水を満たして手の上に置いた。すると、そこへハチドリが集まってきて、写真のような光景になったというのだ。

 こうしてハチドリは今や、この女性の庭先に20羽ほどが棲みつくようになったらしい。場所はアメリカ南部のルイジアナ州である。

 ハチドリが掌(てのひら)に載ったときの感触は、まるで羽毛のようだとこの女性は語っている。体重が軽い上に羽ばたきをやめず、ホバリングを続けているためだろう。もっとも、写真では羽根を休めているかのような鳥も見えるが。

【関連頁】

  神秘の鳥(2005.1.1)

  ハチドリ初見(2002.11.23)

(西川 渉、2007.5.31)

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