<軽双発ビジネス機>

ホンダジェット初飛行

 米AIN誌が12月9日付のニュースとして、ドゥバイ航空ショーから伝えたところによると、ホンダジェット(HondaJet)が初飛行したらしい。日付は「last Wednesday」というから12月3日(水)のことであろうか。場所は、同機の開発作業がおこなわれているノースカロライナ州のグリーンスボロ・ピードモント・トライアド空港だそうである。

 こうした新しい航空機の初飛行は通常、お祭り騒ぎのうちにおこなわれ、即日メディアへの発表がなされるものだが、AIN誌はファンファーレも鳴らなければ、公式発表もないと報じている。ただし12月中には何らかの発表があるのではないかともいう。

 ホンダジェットについては、先に本頁でもご紹介したとおり、ホンダ自動車が「研究のための研究」「ビジネス・プランはない」として、密かに開発してきた軽双発ビジネスジェット(6〜8席)である。その特徴は、エンジンも自社開発のHF118ターボファン(推力1,670ポンド:757kg)が2基で、すでに1年以上にわたって飛行試験がおこなわれている。もう一つはエンジンを主翼上面の高い位置に取りつけていること。そのため胴体後方に取りつける通常の形状と異なり、後部の構造をさほど強化する必要がなく、キャビンを後方いっぱいまで最大限に広げることができる。胴体は複合材製。主翼と尾翼はアルミ合金である。


本田技研が12月16日に公表した写真)

 予備的な数字は最大離陸重量が9,200ポンド(4,173kg)、巡航速度420ノット(777km/h)、最大上昇限度44,000フィート(13,411m)、航続距離1,100ノーティカル・マイル(2,037km:計器飛行条件)となっている。しかし依然として情報量はすくない。価格も、当然のことながら、発表されていない。

【関連頁】

ホンダジェット詳細を公表(2003.10.14)

トヨタ対ホンダ空中戦(2002.9.25)

(西川 渉、2003.12.15/写真追加2003.12.18)


ホンダジェット三面図

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