パリの救急機関SAMU94

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 去る6月なかばアンリ・モンドール病院を訪ねた。SAMU94の看板のこちら側で遠慮しながら待っていたとき、廊下の奥のヘリポートの方が騒がしくなった。と思ったら、ヘリコプターのエンジン音が聞こえてくる。緊急事態のために誰もがヘリコプターの出動に気を取られているのを幸い、こちらも無断のまま大急ぎでヘリポートへ向かった。外へ出ると、機は早くも浮いている。あわててシャッターを押したのが以下の写真である。


円形のヘリポートから離陸するEC135救急機。
手前は医師が乗って現場へ駆けつけるためのスピードカー。
ヘリポート面に赤く見えるのは消火器)


(斜め後方へ向かって高度を上げる――カテゴリーAの離陸方式)


(さらに後方へ身を引くようにして上昇。
万一エンジン故障の場合は、そのままヘリポートへ接地すればよい


(充分な高度を取ってから前進飛行に移る)


(遠く去って行くヘリコプターに無駄なシャッターを切りつづけた)

(西川渉、2001.7.12)

 

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