<米大統領機>

US101の試験飛行

  

 この写真は、どうやらアメリカ大統領の新しい専用機VH-71Aの試験飛行のもようらしい。イギリスから伝えられたものだが、場所は米モハービ砂漠である。

 VH-71Aは、アグスタウェストランド社からUS-101の名前で提案され、今年1月28日に採用が決まった大統領機「マリーンワン」。飛行試験のための1号機は去る6月10日ロッキード・マーチン社に運びこまれ、電子機器の装備をしたのち、今年夏の終わり頃からアメリカでの飛行が始まった。

 欧州生まれのEH-101大型三発機が基本だが、エンジンを米国製のGE CT7-8C(3,000shp)に改め、出力の増強によって飛行性能を上げる。他の部品類も米国製を増やして、米メーカー200社以上の製品を使うなど、全体の3分の2がアメリカ製になる。最終組立てはベル・ヘリコプター社でおこなう。

 試験飛行には3機を使用し、実用機として23機を製造する。1機あたりの価格はおよそ8,200万ドル(約90億円)。これに電子機器などの特殊装備を加えると1機1.1億ドル(約120億円)とか。2009年度から現用シコルスキーVH-3D(S-61)およびVH-60Nに代わって実用段階に入る。

【関連頁】

   欧州生まれのUS101(2005.4.18)

(西川 渉、2005.10.18)

 

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