<787ドリームライナー>

ボーイングの鼻息

 

 ボーイング社の鼻息が荒い。開発中の787にとって、今年もまた実り多き年になるだろうというのだ。

 同機はすでに総数386機の確定注文もしくは発注意向を受けているが、さらに100機以上の交渉がはじまっている。これらが成約になれば、受注数は総計500機にも達する可能性が出てきた。

 新しく開発着手が決まったストレッチ型の787-10は、胴体が6m長くなり、最大離陸重量245,000kg。旅客は3クラスの標準座席配置で300人前後を載せ、13,890kmの航続性能を持つ。その最初の顧客は同機の実現を強く望んでいたエミレーツ航空で、おそらく今年7月のファーンボロ航空ショーで50機の発注を正式発表するものと見られる。

 生産体勢は、2011年まで予約でいっぱいになった。目下増産の検討がなされており、最初の2年間で112機の引渡しをもくろんでいる。

 ボーイング社は787クラスの中型双発旅客機について、向こう20年間に約4,000機の需要があると見ている。そのうち半数を獲得するのが目標。

(西川 渉、2006.3.30) 


カンタス航空の787想像図

【関連頁】

   787ストレッチ型の開発決断(2006.3.29)
   ストレッチ型787の開発へ(2006.1.11) 

 

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