<旅客機メーカー>
生産と受注の実績 去る6月末までの旅客機メーカー各社の生産と受注の状況は下表のとおりであった。
引渡し数 受注数 受注残 2007年
上半期2006年
上半期2007年
上半期2006年
上半期2007年
6月末エアバス
231 189 680 276 2,925 ボーイング
220 195 549 493 2,774
エムブラエル
61 63 85 20 452 ボンバルディア
29 33 131 21 161
ダッシュ8
31 22 38 29 113 ATR
18 10 63 47 170 上の表によれば、エアバス対ボーイングの競り合いは、機数に関してはエアバスの方がまさったことになる。この半年間の受注数はエアバスが680機に達し、ボーイングを130機ほど上回った。昨年同期とは全く逆の状況で、その面ではエアバスの回復いちじるしいといえるかもしれない。引渡し数も231機で昨年同期を上回り、ボーイングをも上回った。年末までの年間引渡し数は440〜450機になる見込み。なお、6月末の時点でA380の受注数は165機、A350は228機となった。
ただしエアバス社の金額面での実績は、6ヵ月間で1,900万ユーロ(約32億円)となったが、これは前年度同期の15億ユーロにくらべて1.1%でしかない。利益の98%以上がA380の遅延やA350XWBの設計見直しのために食われてしまったことになり、前途はまだ苦しい状態がつづく。
リージョナルジェットに関してはエムブラエル社の生産数がボンバーディア・ジェットを突き放したように2倍以上の引渡し数となった。けれども受注数ではボンバーディア機の方が多く、また昨年同期にくらべると両社ともに4〜6倍となった。ボンバーディアの受注数のうち38機は新しいCRJ1000である。
ターボプロップ機の生産数は、ボンバルディア・ダッシュ8がATRを上回っているが、受注数ではATR機が大きく伸びている。この点については先の本頁、パリ航空ショーの報告にも書いた通りである。
ボーイング機の組立て
詳細はこちら(西川 渉、2007.7.27)
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