空港不安

保安検査は厄介だ

 

 先日の本頁「大統領失神」は、お陰様で好評を博し、ヒット数も1日600件を超え、最近は700件に近づく日も出てきました。そこで今度は、空港の保安対策を描いたマンガを集めてみました。

 ハイジャックやテロ防止のための保安検査の難しさについては、今さら言うまでもありません。本頁でもいろんなことを考えてきましたが、完璧な方法はまだ見つかっていません。そのため、空港当局は強引な検査をすることになり、その検査を受ける乗客の方も大変な目に逢わされます。

 先日もアメリカの新聞に、ある学生がクリスマス休暇で故郷(くに)の両親のもとへ帰省するため飛行機に乗ろうとしたときの話が出ておりました。手荷物検査で出てきた本がイスラム教に関するものだったために、長時間にわたる尋問となり、その間に飛行機は出て行ってしまいました。やむを得ず、いったん下宿に戻り、両親に電話をして、両親からエアラインに説明をして翌日の飛行機に乗れることとなりました。ところが空港に行ってみると再び別室で裸にされ、検査を受けなければならなかった。その学生はアラブ系アメリカ人だったそうですが、黒人や東南アジア人もしばしば厳しい検査の対象にされるようです。

 しかし保安当局の疑心暗鬼は有色人種ばかりでなく、下院議員にも向けられたようです。「ニューヨーク・タイムズ」によれば、ある議員が75歳という老齢にもかかわらず、別室に連れて行かれ衣服を脱いで検査をされたという。背中につけたコルセットにスチールのピンが使ってあり、それが金属探知器に反応したからでした。

 先日の新聞にはスイスの空港でよく売れていたアーミーナイフが売れなくなったと書いてありました。赤地に白十字を浮かせたケースにナイフ、ハサミ、缶切りなどを仕込んだご存じのお土産品ですが、9.11テロ以来の売上げは前年比3割減だそうです。というのも、こんな小さなナイフでも空港の手荷物検査でひっかかって面倒なことになりかねないためで、わざわざトラブルの原因になるようなものは、誰も買いたくないでしょう。

 以下のマンガは、こうした悲喜劇を描いたものですが、保安検査の結果が真の効果をあげているのかどうか、本当は心もとないところがあります。

 果たして今後、ハイジャック防止はできるでしょうか。

 


({次の連休はうちにいようぜ」)


(「乱気流だったの?」「いや、保安検査を終わったばかり」)


(完全検査)


(「問題は靴爆弾だからね」)


(爆薬検査犬「爆薬よりも靴の匂いが大変なんだ」「今日はこれで3頭がやられた」)

 

 
(手荷物検査を終わってからも厳重監視
「トイレに行ってもいいですか」「だめ」)


(「あっ、狙撃兵だ」「違うよ、私ゃパイロットだよ」)

 (害無笑、2002.1.24)

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