<本の紹介>

「ドクターヘリ飛ぶ救命救急室」

航空情報

 平成19年に、いわゆる「ドクターヘり特別措置法」が制定され、全国にドクターヘリ導入機運の急速な盛り上がりを見た。ドクターヘリについて、一般の読者向けに判りやす<説き明かす解説書を目的に書かれたのが本書で、副題は「飛ぶ救命救急室」。

 日本と世界のドクターヘリと救急医療の現況比較から始め、ドクターヘリ促進の必要性を説き、実際の現場――フライトドクターとフライトナースの活躍、ならびに救われた人の体験談で締めている。(「航空情報」、2009年6月号)

ヘリコプター・ジャパン

 本誌にも寄稿されている西川渉氏が新刊書を出された。HEM-Net理事の著書のタイトルは「ドクターヘリ飛ぶ救命救急室」。ドクターヘリの現状、日本の救急医療は今、世界のヘリコプター救急、ヘリコプター救急の促進、フライトドクター、フライナースの活躍、ドクターヘリに救われた人たち、の7章からなり、結論として「現今の医療危機、特に救急医療の破綻寸前の状況を救うには、当面ドクターヘリしかないであろう。へき地の医療過疎はもとより、妊婦のたらい回し事件にみるような周産期医療、あるいは小児救急を含めて、ドクターヘリはもっと多くの人を救うことができる」と主張する。

 なお、巻頭ではHEM-Net理事長の国松孝次氏がドクターヘリの普及活動に尽瘁(じんすい)する著者を「啓蒙の書を著すのにこれ以上相応しい人はいない」と述べている。(「ヘリコプター・ジャパン」、2009年3月号)

(時事通信出版局、2009年3月10日発行、¥1,600+税

[関連頁]

   「ドクターヘリ飛ぶ救命救急室」発刊(2009.4.15)
   飛ぶ救命救急室(2009.3.2)

(西川 渉、2009.5.5)

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