<ボーイング>

747-8初飛行

 

 シアトルからボーイング747-8が初飛行したというニュースが伝えられた。3月20日、ボーイング社エヴァレット工場のペインフィールドから数千人の関係者や従業員が見守る中で午前9時59分に離陸、青く晴れ上がった空に向かって飛び立ち、4時間25分後にシアトルのボーイング・フィールドに着陸した。

 この間、同機は高度19,000フィート、速度250ノットに達した。

 747-8は標準467人乗り。ボーイング旅客機としては最も大きく、主翼は新しい設計に変わり、空力特性が良くなって、現用747-400にくらべて燃料効率が16%改善された。炭素排出量も16%減で、シートマイル・コストが12%減になるという。また騒音の影響範囲(フットプリント)は30%ほど小さいとか。

 さらにキャビン内部は787の開発から得られた技術を採り入れ、余裕のある快適な乗り心地になるというのが、ボーイング社の発言。

 747-8は今後600時間余りの試験飛行をして、今年末までに型式証明を取る予定。

 旅客機としての747-8インターコンチネンタルは、最近までの受注数が33機。1号機は年末に引渡される計画。

 なお大韓航空は747-8の初飛行後、貨物型の747-8Fを2機発注した。同航空はかねて5機の747-8インターコンチネンタル旅客機を発注しているので、同航空の747-8は合わせて7機になる。

 またエア・チャイナも最近5機の旅客型747-8インターコンチネンタルの発注契約書に調印したもよう。ただし、これは中国政府の承認がなければ発効しない。

【関連頁】

   ボーイングいよいよ多忙(2011.3.15)
   ボーイング747の進化(2011.3.3)
   旅客機3題――ボーイング対エアバス(2011.2.23)

(西川 渉、2011.3.21)

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