<ボーイング>
武装偵察ヘリコプターに新提案 ボーイング社は米陸軍が昨年11月に示した武装偵察ヘリコプターARHの提案要求に対し、2種類のヘリコプターを提案している。ひとつはAH-6Sフェニックス、もうひとつはAH-64の改造型アパッチ・ライト。
ARHはベル・ヘリコプター社がモデル407を基本とする改造機によって512機、60億ドルの契約を獲得したが、納期が5年ほど遅れ、コストが3倍に上がってキャンセルされた。そこで改めて昨年11月、米陸軍から新しい要求が出たもの。
AH-6Sは2005年にベル407に負けたH-6のほこりを払って持ち出したかに思われるが、無論そうではないとボーイングはいう。というのは胴体を15インチ引き延ばしてキャビンを広げ、搭乗者数を増やす。また機首を伸ばして内部にアビオニクス機器を搭載する。すなわちAH-6Sの"S"とはストレッチのSである。
コクピットの計器類はAH-64から引用して、ソフトウェアも75%を準用する。さらにローターブレードもAH-64の技術に基づく複合材とする。エンジンは出力強化型のロールスロイス250-CE30で、ダッシュスピードは132ノット。
また米陸軍が双発機を望むならば、AH-64アパッチライトを提案する。
米陸軍の要求仕様が最終的に決まるのは今年2〜3月の予定。それに応じて、ボーイングも細部の設計を決めることにしている。
【関連頁】
ベルARH開発中止へ(2008.11.6)
ベルARH取りやめか(2008.7.11)
ベルARHを採用(2005.6.1)
(西川 渉、2009.2.14)
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