<中国航空事情>
上海飛艇 昨年12月、年の瀬を控えた上海で年末大売り出しの宣伝であろうか、上空を飛行船が飛んだという。ここに掲げる写真は、折から出張中の武者敬氏(元朝日航洋、現ライナックス社)が撮影したもの。撮影日時は12月18日(日)午後3時半頃であった。
船体左側には、大きく「上海第一八伯伴」と書いてある。八伯伴はヤオハンと読むらしい。つまり日本から上海へ進出したヤオハンの後を継いだ百貨店である。
機種は英国製スカイシップ600。このときの高度は300mくらい、速度は70km/h程度というのが武者さんの観測である。
中国の航空界は、定期航空は別として、ジェネラル・アビエーションに関しては厳しい飛行規制、というよりも飛行禁止の状態にある。その中で、大都市上空を広告宣伝用の飛行船が悠々と飛んでいるのだから、さすがに商売重視の国である。
一方、武者さんは、頭上を通り過ぎる飛行船を見ながら「上海の空の解放も近いと確信しました」と感じた。
飛行船は、中国語では「飛艇」という。日本語の飛行艇と間違えないように注意しなければならない。
(西川 渉、2006.1.3)
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