<オスプレイ>
V-22量産6年計画 米国防省は、V-22ティルトローター機オスプレイの量産を承認した。当面は2008年から2013年までの生産計画だが、下表の通りという。
会計年度 米海兵隊
MV-22米空軍
CV-22米海軍
HV-22合 計 2008
21 5 ―― 26 2009
30 6 36 2010
30 5 35 2011
30 5 35 2012
30 5 35 2013
30 5 35 合 計 171 31 202 最終調達
計画360 50 48 458 このような多年にまたがる予算計画は、V-22の製造コストを引き下げる結果となり、軍の強力な支援によってオスプレイ計画それ自体も安定したものとなった。これまでの継続か否かという議論にも終止符が打たれたものという見方が強い。
なおV-22は2005年に量産が認められ、2007年度予算では26機が製造される。これで海兵隊のV-22は2007年末から実戦配備につき、空軍は2009年から配備の予定。
とはいえV-22に対する疑問は今も払拭されてない。最近公表された『V-22は未亡人製造機』と題する報告書は「V-22はおそらくすぐにイラクへ送りこまれるのだろうが、こんな無能な兵器では何の役にも立たず、ペンタゴンの選定結果が最悪だったことを暴露する結果になるだろう」と書いているとか。
最終的に米3軍は上表のとおり、総数458機の調達を希望している。ほかに英、豪、イスラエル、日本などが同機の導入に関心を持っている。
V-22は乗員3名、兵員24名または機内貨物9トン、もしくは機外吊下げ輸送6.8トンを搭載、速度460〜550km/hで航続1,100〜4,200kmを飛ぶことができる。エンジンはロールスロイスAE1107C(6,150shp)が2基。ローター直径は各11.58m、最大離陸重量23,495kg。
【関連頁】
オスプレイの量産承認(2005.9.30)
空軍へCV-22初号機を引渡し(2005.9.22)
オスプレイ再確認試験完了(2005.7.19)
オスプレイ工場を見る (2005.5.16)
ティルトローター機の展望(2004.5.25)
(西川 渉、2007.1.26)