<ボーイング>

年間受注数最高を記録

 ボーイング社の2007年中の民間輸送機受注数は約1,400機に達し、史上最高の記録となった。最終的な数字は2〜3日内に発表される。

 年末最後の注文はドバイ・エアロスペース・エンタープライズ社(DAE)からの100機、ブラジルGOL航空からの40機、ベトナム航空からの12機で、いずれも2007年の受注数に含まれる。

 DAEからの100機の内訳は、737が70機、787が15機、777-300ERが10機、747-8貨物機が5機。なお747-8は、これまで100機以上の注文を受けているが、ほとんどは貨物機で、旅客機として747-8インターコンチネンタルを発注しているのはルフトハンザ航空のみ。貨物機は2009年、旅客機は2010年に就航の予定。


DAEの発注した4機種

 GOLの発注した40機は737。これで同航空の737発注数は127機になり、さらに40機を仮発注している。

 ベトナム航空の12機は787-8。これで787の受注数は800機を超えて、802機になったもよう。そのうち300機以上が昨年1年間の受注である。しかし2007年中に最も多くの注文を受けたのは737で820機以上となった。2006年の729機という記録を抜いたことになる。

 ボーイングの年間受注数は、これまでの最高記録が2006年の1,044機だった。


GOLの発注した737

 これに対抗するエアバス社の2007年実績は今月末までに発表の予定だが、ボーイングの記録よりもさらに多いと見られる。というのは11月末までに1,204機の注文を受けており、12月中に大きく数字を伸ばしているからだ。

 とは云うものの、私にはボーイングとエアバスのどちらが勝ったのかよく分からない。いくつかのニュースを読み比べると、どれもエアバスが勝つと書いてある。しかし肝心のエアバスがまだ最終的なものを発表していないのだから、これまでの実績からの推定だろうけれども、本当のことは分からない。

 もっとも、そこまで真剣に考える必要もあるまいが、ボーイング対エアバスの勝負なかなかに面白い。いずれにせよ、両社の受注数は合わせて2,800機を超えるらしい。

(西川 渉、2008.1.4)

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