<小言航兵衛>

ドクターヘリの配備と地震の関係

 下の図は今年4月1日現在のドクターヘリの配備図である。ここに見る通り、現状は22道府県で26機が飛んでいる。ドクターヘリの正式発足が2001年4月1日だったから、10年にして全国47都道府県のほぼ半分まで普及したということができようか。

 この地図をよく見ると、岩手県と宮城県にドクターヘリがない。つまり、ドクターヘリの空白地が大震災に襲われたのである。しかし福島県にはドクターヘリがある。それでも襲われたじゃないかというかもしれぬが、原発事故の放射能で飛行が制限された。

 逆に、いつきてもおかしくないといわれる東海地震はなかなか起こらない。ドクターヘリ2機を備えた静岡県を初め、愛知県や神奈川県が護りを固めているため、大ナマズもこれを避けているのにちがいない。

 とすれば、次にナマズが狙うのはどこか。若狭湾だそうである。なにしろ福井県は日本最多の原子炉が存在する。そんな地域で、今回の福島原発のような事故が起こったら、放射能は偏西風に乗って、名古屋から静岡を経て関東地方全域を覆い、何千万の人が避難しなければならなくなる。

 そうなれば東京の首都機能も完全に失われ、日本の政治や経済は大混乱のあげく、無政府状態におちいるだろう。東京が地震にやられたら、首相官邸は立川に移る計画のようだが、西から放射能がくれば立川も永田町も霞ヶ関も変わりがない。北海道か鹿児島あたりへ移転せざるを得なくなるだろう。

 そういえば、この地図の中で目立つのが東京都の白抜きである。若狭湾をまつまでもなく、近く直下型の地震に襲われるかもしれない。

 ちなみに、6月からは新たに島根県でドクターヘリの運航が始まる。

(小言航兵衛、2011.5.30)

【関連頁】
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