<2010年元旦>
明けましておめでとうございます 昔マーチン・ケイディン(Martin Caidin、1927〜1997)という航空作家がいました。ニューヨークに生まれ、16歳で航空雑誌の記者になり、パイロットの資格を取得、37歳までにフィクションとノンフィクションを合わせて50冊以上の本を書いたそうです。
その中の1冊 "Test Pilot" というノンフィクションは1961年の出版ですから、その本を日本橋の丸善で見つけたのは同じ年か翌年だったでしょうか。いま本棚から出してみると、定価3ドルとあり、鉛筆で薄く1,260,-と書いてあります。
その頃1ドルは360円でしたが、アメリカからの送料や手数料を加えると、1ドル420円というのが丸善の売り値でした。当時の私の薄給からすれば、その1割にも相当する高価な本です。けれども非常に面白い本で、思い切って買っただけの価値はありました。
ここでは、しかし、その内容をご紹介しようというのではなく、著者紹介のところに、航空関連の本だけで27冊を書いたとあるのが目にとまりました。こちらも是非あやかりたいという高望みをもったものです。
無論そうはゆかず、非才の高望みのまま、あっという間に半世紀近くたってしまいました。しかし、せめて昨年1年間に書いた雑多な作文ですが、本頁用に書いたものは別として、紙の上に印刷されたものをここにまとめておきたいと考えました。
これらは原則として本頁に掲載してありますが、中には版権の関係、もしくは未刊のために掲載していないものもあります。
- 「論議を呼ぶメリーランド警察の救急事故」(ヘリコプタージャパン、2009年1月号)
- 「航空機工業」(ブリタニカ国際年鑑2009)
- 「航空交通」(ブリタニカ国際年鑑2009)
- 「ドクターヘリ 飛ぶ救命救急室」(単行本、時事通信社、2009年3月10日刊)
- 「新たな発展と拡大に向かうユーロコプター」(航空情報、2009年5月号)
- 「ドクターヘリ最新事情」(聖教新聞、2009年5月20日付)
- 「30年間死亡無事故のカナダ・ヘリコプター救急」(日本航空医療学会ニュース、2009年5月25日付)
- 「米NTSBが事故対策の聴聞会」(日本航空新聞、2009年5月28日付)
- "SAYONARA"(訣別の辞、英訳山野豊氏、Japan Aviation Weekly, June 29, 2009)
- 「ドクターヘリの現状と展望」(BIO Clinica、2009年8月号)
- 「日、没するとき」(日本航空新聞、2009年8月6日付)
- 「クリーン飛行をめざすATR旅客機」(エアワールド、2009年10月号)
- 「技術と経済の調和」(ヘリコプター・ジャパン、2009年10月号)
- 「欧州戦線の要求から生まれた多機能ヘリコプターNH90」(航空情報、2009年11月号)
- "Helicopters are Kami-sama"(ヘリコプターは神様です、英訳山野豊氏、4Rescue, 4/2009)
- 「ドクターヘリのすすめ」(ていくおふ、2010年冬号)
- 「山岳救助の天才ダビンチ・ヘリコプター」(航空ファン、2010年2月号)
- 「民間輸送機の展望」(世界航空機年鑑、2010年1月刊行予定)
- 「ヘリコプターの展望」(世界航空機年鑑、2010年1月刊行予定)
- 「クグラーさんを悼む」(HEM-Netグラフ、2010年2月刊予定)
- 「埼玉県ドクターヘリ高速道路救急訓練」(HEM-Netグラフ、2010年2月刊予定)
- 「救急医療と時間規定――世界主要国のレスポンス・タイムとその意義」(厚生労働科学特別研究、2010年3月刊予定)
- 「ユーロコプターEC175初飛行」(航空情報、2010年3月号掲載予定)
- 「救急医療の危機を救うもの」(YMS Latice、2010年春号掲載予定)
- 「ヘリコプター事業の開発と展開」(日本航空協会「日本の航空100年記念出版」、2010年春刊行予定)
- 「編集後記」(日本航空医療学会雑誌、2010年春号掲載予定)
- 「一般航空の実情と展望」(航空宇宙年鑑、2010年春刊行予定)
- 「医療ジョーク集」(?)
最後の「医療ジョーク集」は山野さんとの共著で、本1冊分を書き終わりましたが、出版の目途がたちません。ドクターヘリの本などよりは余程おもしろいはずですが、どなたか考えてやろうとか、心当たりのある方がおられましたら幸甚です。
なお、2009年の本頁は1年間に130万件余りのアクセスをいただきました。正確には1日3,566件になります。2008年は1日あたり3,380件でしたから、5%余りの増加です。ご愛顧有難うございました。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
(西川 渉、2010年元旦)