<ボーイング787>

またも遅延か

 ボーイング787の開発日程がまたも遅れるのではないかと伝えられる。その量産1号機は今年中に全日空へ引渡される予定だったが、2011年初めになりそうだというのだ。

 ボーイング社としては目下懸命に飛行試験を急いでいるが、どうやら年内の引渡しには間に合いそうもない。問題のひとつは計器類の調整と検査に時間がかかるという。それに6月には水平尾翼に問題が生じて、何日間か試験飛行を中止したりした。

 ボーイング787の開発日程は本頁でもしばしば取り上げたように、すでに2年以上の遅れとなっている。

 なおボーイング787はこの7月19日からのファーンボロ航空ショーに登場する。これが初めての実機公開になるが、ショー会場でボーイング社のトップがどのような記者会見をするかが注目されるところ。

 ただ、ボーイング社は7月初め、次の派生型787-9の設計仕様を固め、機体構造、エンジン、各種の装備内容が決めたばかり。

 787-9は250〜290席で、現在開発中の210〜250人乗り787-8のストレッチ型にあたるが、乗客数が多いだけにシートマイル・コストが割安になり、エアラインからはこのストレッチ型の方が好まれるのではないかと見られる。

 ファーンボロでも、ボーイング社の話題は、そちらの方へ重点が置かれるのではないさろうか。

【関連頁】

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(西川 渉、2010.7.17)

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